ハムスターを飼育している方でも、ハムスターの歯をまじまじと観察する機会はあまり無いんじゃないでしょうか。
ハムスターは生涯に渡って切歯(前歯)が伸び続けます。
しかし不正咬合と言われる歯の症状によって、ハムスターの歯が伸びすぎてしまうことがあります。
そういった場合口腔内の病気やトラブルの原因となり、場合によっては命に危険が及ぶことも。
こちらの記事でそういった健康被害が無いよう、解説していきたいと思います。
- ハムスターの歯が伸びすぎてしまう原因と対策
- ハムスターの不正咬合について
ハムスターの歯について

ハムスターの歯は16本もあり、そのうち切歯(前歯)の4本だけが生涯伸び続けます。
前歯は発達しており、硬い食べ物でも削ったり嚙み切ったりして、大きさを整えてから、奥歯で咀嚼(そしゃく)して摂取します。
野生のハムスターは硬い木の実などが主食ですので、それを食べるために丈夫な歯を持っています。
ちなみにハムスターの歯を見てみると黄色いですが、この色は正常です。
歯の表面のエナメル質に色素が沈着しているためです。色味も個体差があります。
ハムスターの歯の状態を確認

ハムスターの歯をチェックする方法
たまにで良いですので、ハムスターの歯の状態を目で見て確認してあげましょう。
何かを食べている時、かじり木などを齧っている時に確認できれば良いですがだいたいは見えにくいです。
✅ハムスターを直接手で持って確認する方法を紹介します。
- ハムスターの頭、首の後ろ側を指で掴む
- ハムスターが身動きをとれないことを確認
- 軽く指でハムスターの口を開けて歯を確認
わたしが動物病院の先生に直接教えてもらった方法ですのでおすすめです。
動物病院の先生方は手の小指以外の4本の指でハムスターの首の後ろ側をキュッと掴んで固定していました。
ハムスターが動いてしまうと噛まれてしまうかもしれません。
ハムスターの体が動かないよう体を固定して、頭の後ろ側、首の少したるんだ皮を掴むイメージです。
注意点としては
くれぐれも無理の無い範囲で行ってください。
また難しい場合は動物病院でしっかり診断してもらった方が間違いないです。
ハムスターの正常な歯の長さ・状態について
ハムスターの適性な歯の長さについてですが、上の歯より下の歯の方が長いのが正常です。
目安としては下の歯は上の歯の3倍以上あります。
もし上下の歯の長さが同じくらいだったりした場合は、歯が伸びすぎてしまっている可能性が高いです。
ハムスターの歯が伸びすぎてしまう原因は?

ハムスターの歯が伸びすぎてしまう原因は主に2つです。
- 柔らかいものばかり食べている
- ケージの金網などをかじり続けるなどで、不正咬合になっている
原因ごとに詳しく紹介していきます。
柔らかいものばかり食べている
ハムスターが柔らかいものばかり食べていると、歯が伸びすぎてしまう原因となります。
柔らかい食べ物とは
- ソフトタイプのペレット
- 野菜全般
- 豆腐
- チーズ
ケージの金網などをかじり続けるなどで、不正咬合になっている
ハムスターの歯は正しい飼育環境において伸びすぎてしまうことはあまりありませんが、不正咬合(ふせいこうごう)という状態になることで伸びすぎる場合があります。
何らかの理由で上下の歯がきちんとかみ合わず、過剰に歯が伸びすぎてしまう症状です。
特に上の前歯は湾曲して伸びてしまうので、口の中を傷つけたり、口腔内に突き刺さってしまうこともあります。
✅不正咬合となる理由でもっとも多いのがケージの金網部分を齧ることです。
ハムスターの歯は骨に結合していますが、ケージの金網を齧ろうと横や斜め方向から強い力が加わることで異常な方向に伸びてしまいます。
前歯同士がかみ合わなくなるので、歯が削られなくなります。
ハムスターの歯の伸びすぎ予防法は?

ハムスターの歯は伸びすぎてしまわないよう、未然に防ぐことが一番です。その予防法を紹介します。
ハムスターのフード(エサ)を見直す
ハムスターに与えているフードを見直して見ましょう。
ハムスターに主食として与えるフードは、ハードタイプのペレットにしましょう。


ハードタイプのペレットはとても硬く、ハムスターが食べる際に適度に歯を削ってくれます。
それによって歯の伸びすぎを防止してくれるんですね。
わたしもこちらの2種類を飼育していたハムスターに与えていました。
定期的に動物病院で健康診断を受けていましたが、歯が伸びすぎてしまったりしたことは一度もありませんでした。とてもおすすめです。
ハムスターの飼育ケージを見直す
もしハムスターがケージの一部や、金網部分を齧っている場合はケージを替えることをおすすめします。
✅ケージを変更するときはアクリル製や水槽タイプのケージがおすすめです。
ハムスターがかじる部分が少なく、不正咬合のリスクが低いです。
特におすすめがGEX グラスハーモニーシリーズです。

- 全面透明のため観察しやすい
- 写真も撮りやすい🐹
- 正面からの観音開きでお世話しやすい
そのため
ハムスターを怖がらせにくい - 回し車や給水器をケージ内に固定可能
- 上部や側面の通気穴で他の水槽タイプより通気性に優れる
- ケージの底にシートヒーターを差し込めるので冬も安心
かじり木を設置する
ハムスターが齧ることができるよう、かじり木を設置するのがおすすめの方法です。
ハムスターは生来噛む、齧る習性があります。かじり木を設置することで歯を適度に削り、伸びすぎを予防してあげましょう。
ケージやかじり木などの飼育用品のおすすめはこちらの記事で🐹

ハムスターの歯が伸びすぎてしまったらどうすれば良い?

動物病院でハムスターの歯切りをしてもらう
ハムスターの歯切りは小動物(エキゾチックアニマル)を扱う動物病院で行ってくれます。
その動物病院によって料金は異なると思いますが、だいたい数百円~2000円程度の医療費がかかるようです。
まとめ
今回の記事ではハムスターの歯の病気や予防方法について紹介してみました。
適切な飼育環境であればハムスターの歯が伸びすぎることは、あまりありません。
またハムスターの歯のトラブルは未然に防ぐことがベストです。なるべく病院のお世話にならないよう、フードやケージ周りの環境を整えハムスターに快適に過ごしてもらいましょう。
みなさんのハムちゃんが健康に長生きできますように🐹